石巻商店街、マンガッタン、そして満点! [くま旅百景]
また前回のつづき。
石巻市は漫画で町おこしを推進しているそうです。
きっかけは石ノ森章太郎さん。石ノ森さんは石巻出身だからだと思っていましたが、実際はここより北にある登米市の出身なのだそうです。じゃ、なんでここに?って思うわけですが、それは彼が子供の頃自転車で3時間かけても、足繁く通った映画館が北上川中洲にあったのだそうです。漫画家「石ノ森章太郎」の知性や感性を培ったのが、ここ石巻というわけなんですな。
数十年後、元気がなくなってしまった石巻の町おこしに応えたのが、石巻に縁のある石ノ森さん。かつて通った映画館のあった川の中洲の形が、NYのマンハッタンに似ていることから、そこを「マンガッタン」*と名づけてマンガ文化の発信地となろうという構想を提案したのだと。
*:ちなみに「マンガッタン」というのは、ここに来る時に見た電車のことかと思っていましたが、実はこんな壮大な意味があったのは知りませんでした。”ガッタン”なので、電車のガッタンゴットンにちなんで、”マンガ”とくっつけただけの名前だと思ってました。
マンガで街を元気に、人を幸せにしたいという思いは今後も受け継がれて、優しい街であってほしいと思います。と、自分のような観光客は簡単に言ってしまうのですが、震災の被害も大きかったわけで、簡単に頑張ってとは言えないところもまだあるかもしれません。厳しい現実があることは実感しました。
それでも、「マンガで街を元気に、人を幸せに」と、その思いは石巻の商店街で感じます。お店の方たちも元気ですしね。夜に食事に行ったお店もとっても元気でしたしね。そうそう、石ノ森作品のキャラクターたちが、街中のあっちにもこっちにも見られます。石ノ森萬画館に行くまでの道のりは飽きずに楽しめましたよ。
ああ、あこがれの仮面ライダー。子供の頃この変身ポーズをしなかった男の子はいないでしょう?とぅっ!
サイボーグ戦士は全部で9人。それぞれお国や人種が違う。なかなか当時から壮大な世界観ですし、壮大な構想ですよねぇ、これ。主役は日本人のサイボーグ009の島村ジョー。加速装置っ!って子供の頃遊んだけど、全然早くなかったと思うw。
市役所前に立っていたのが仮面ライダーV3。仮面ライダーは1号、2号って来て、3号かと思ったらなぜかV3だったというw。佐武と市捕物帖はオトナ向けなので、子供の頃はちっとも面白いと思わなかったけど、おとなになって観てみるとこれはやっぱり面白かったっけ。
石ノ森萬画館に行く途中の歩道にあった「マンガ家ギャラリー」。これも震災で傷んだのを修復したんだと思いますが、たくさんのマンガ家の絵とサインが描かれたタイルが展示してありました。
タイルによっては、漫画家さんの絵やサインが傷んで見えにくいものもあって残念です。
こちらマンホールのフタであります。手前はロボコンで、背景に石ノ森萬画館と夜空に打ち上がった花火という絵柄です。
「満点」テストを持ったロボコンが立ってました。このロボコン、震災時の津波に倒されて瓦礫の中にあっても、なお「満点」を手から離さず持っていた写真を、どこかで観た記憶があるんですよね。それは泣けた写真でしたが、今ここにいるロボコンがその時のロボコンだったとしたら、それは本当に満点です。
きみは満点です!