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新選組余滴(改訂版)より [時代・新選組]

久々に新選組ネタ^^

2004年、大河ドラマの新選組!が放送されて人気の年。
土方歳三資料館を訪れる人は、ことのほか多かった。そんな年の雨の日に訪れたら、たまたまでしょうが人が少なくてじっくり説明を聞けたものでした。こういうところは空いてるときに行くに限ります。

そんな日に買ってきたこの本、新選組余滴。たしかここの資料館と、小島資料館でのみ販売ということで買ったと記憶しています。

初版は昭和55年だったようですが3年ほどで絶版。その後是非欲しいという人も多く、そしてこの年の新選組ブームということもあって、いくつかの写真を加え話も4つ追加して増補版として出版しました・・・とあとがきにあります。

著者は小島資料館館長の小島政孝。新選組!にも登場した小島鹿之助の血を引く。近藤勇と義兄弟の間柄で、土方歳三とは親類に当たるそうだ。そのおかげで小島家には、多くの新選組に関する資料が継承されてきているそうで、今も研究を続けているそうでなのです。すばらしい。その資料の中から、面白いエピソードを集めたのがこの新選組余滴なのだそうです。この本、いわゆる豆本で大きさが85×65mm、厚さ約1cm、全136ページというほんとに小さな本。

 

今日何気に手にとって読み返していたら、宇都宮戦争のときの逸話が目に留まった。官軍の先鋒に当たることになった土方隊。戦闘中に逃げてくる兵士に向かって土方が、「なぜ逃げてくるのだ!」というと、「敵が大勢でとても勝ち目がありません!」。土方はこれを聞き一刀のもとに斬り捨て、「逃げる奴は、俺が皆このように斬るぞ。」と怒鳴った。これを聞いて味方は意気が上がって抜刀して斬り込んだという。この勢いで敵は押されて大敗して逃げて行った。

こんな話は箱館戦争の時にもあったと思いましたが、こりゃぁ斬られちゃかなわんので、皆死に物狂いで斬り込んだでしょうな・・・。さぞかし皆怖い顔をして・・・。敵が皆逃げていくくらいだから。

実はこの後の話が重要で、この戦いが終わってから、自分の使いの者に、自分で斬った兵士の遺族へ、遺骨と十分なお金を渡して手厚く葬るように伝言したということです。勇敢に戦い、鼓舞するだけでなく、こんなところにも気を使うところに人としての魅力があったのだなぁと思いを馳せます。とまぁこのような短い話が50話収まっています。なかなか面白く読めます。

今見ると、小島資料館の書籍案内のページにこの本が載っていますので、通販でも入手可能かと思います。

↓こちらは絶版中という初版の新選組余滴

新選組余滴 (1980年)

新選組余滴 (1980年)

  • 作者: 小島 政孝
  • 出版社/メーカー: 未来工房
  • 発売日: 1980/09
  • メディア: -

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コメント 4

Aki_1031

あ、久々の新選組ネタだ~♪(嬉)

>自分で斬った兵士の遺族へ、遺骨と十分なお金を渡して手厚く葬るように伝言した
そうそう!こういう細かい所まで気が利くという
逸話を読んでしまうと、大胆かつ冷徹でありながら、
繊細で優しい面も併せ持つ「土方歳三」という人物に
益々惹かれてしまいますよね~。
by Aki_1031 (2007-01-20 20:13) 

新選組副長助勤たくいた

さすが鬼の副長ですな~。
士気の低下は、即、戦況に影響しますもんね~!

うちの隊士たちも、これくらい気合を入れさせねば!!
ほとんど隊長を置いて逃げそうなヤツばっかし…
by 新選組副長助勤たくいた (2007-01-20 23:45) 

そーすけ

Akiさんどうも。^^
こういう話を聞くと、土方歳三っていう人が見えてきて面白いですよね。
それに今も当時も、その人気の理由がわかってきます。外見的にかっこいいからだけじゃなんだぞって。

そちらへ伺ってもなかなかコメントできなくて~^^;
by そーすけ (2007-01-21 11:05) 

そーすけ

たくさんこんにちは~
鬼の副長であるけど、仏の副長でもあったわけですね。
人間大きいってことはこういうことなんですなぁ。なかなかできないことですわ~。
いつの時代も隊内のコミュニケーションをとるてのは大事だし難しいですよね。たくいたさんも信頼される隊長として、ときに鬼になったり仏になったりしなければならんのね~。本来の仕事より骨が折れるのよねこれがね^^;
by そーすけ (2007-01-21 11:11) 

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