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三笠乗艦・・・♪天気晴朗でした [くま旅百景]

今月始めのまだ梅雨に入る前に横須賀の三笠公園に行ってきました。もちろんここに展示されている記念艦三笠の見学のため^^。

某NHKの年末スペシャルドラマ「坂の上の雲」を観て、これは面白いと思って司馬さんの同名原作を去年から読んでいたんですが、読み始めてやっと5月に読了できました^^。帰りの通勤電車でだけ読むためもあって半年以上かかっちゃいました^^;(汗[あせあせ(飛び散る汗)])遅いのなんのってもう。で、読み終わったら絶対来ようと決めていたんですよね。10年前にも一度来ていたので、今回は2度目になります。

戦艦三笠が記念艦として展示保存している三笠公園は昭和36年にできたそうです。「日本の都市公園100選」「日本の歴史公園100選」な公園だそうですね。広々とよく整備されている公園だと思います。

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さて戦艦三笠は日露戦争当時東郷平八郎大将が座乗した連合艦隊旗艦。明治38年5月27日の日本海海戦で、後進国と思われていた日本が、最強といわれるロシアのバルチック艦隊を一方的に撃破して、世界を驚かせた有名な海戦です。この勝利は当時ヨーロッパやロシアの圧力下にあった人々にとって、大変勇気づけられたるものだった。直接的ではないにしても、ポーランドやフィンランドなどのその後の独立運動をさらに勢いづけたのは事実だったはず。そういう意味でこの勝利の意味は大きかった。

三笠の前には東郷さんの銅像が。3月に鹿児島に行ったときも、東郷さんの銅像を観に多賀山公園に行ったんですが、こちらにいらっしゃる東郷さんはまた違う感じですね。鹿児島の方はもっと小さく感じます (そっちの話はまたいずれかに)。

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戦艦三笠~1900年イギリスで進水。1903年に連合艦隊旗艦に。1905年に日本海海戦に参加。日露戦争終結後の9月、佐世保港内で、爆発事故沈没。1923年除籍。1925年記念艦として保存決定、艦首は皇居方向を向いています。

太平洋戦争終結後に解体の危機がありましたがなんとかそれを回避。しかしながら、上部構造物はすっかり取り払われて、進駐軍相手のダンスホールなどとして使用されていたようです。もったない・・・。このことを知ったアメリカ海軍のニミッツ提督が嘆き、海軍によって持ち去られた構造物を戻させたり、三笠復元に協力して、現在記念艦としての姿を残しているのだそうです(立派!)。戦後の混乱期で仕方がなかったかもしれませんが、民族の宝を失うところを外国人に救われましたね。

ですからこの記念艦三笠の艦上にある砲塔や煙突などの構造物は、ほとんどは模造だそうです。残念ですが仕方がありません。ですが実際乗って見てみると・・・模造とは思えない迫力があります。

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写真のようにZ旗は翻っていました。Z旗の意味はこのとおり。

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主砲の40センチ砲。前後に砲塔が一基ずつ4門あります。副砲15センチ、補助砲7.6センチは、それぞれ14門と20門。煙突など構造物はよく出来ています。時間の経過と共にレプリカとも思えない風貌になってくるもんですね。

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前部砲塔後ろから艦首方向を眺めると、海に浮いているような感覚になります。艦首方向、この方向に皇居があり、その先にロシアが。太平洋戦争終戦時に、ソ連(当時)は我が国に向いているのはけしからんと言って三笠の廃棄処分を強く迫ったそうですが、そこはアメリカが首を縦に振らずこのまま残ったということ。ただし、上部構造物は失ったわけですが。

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艦内部の左舷補助砲室。

3inchGuns480.jpg2ndGun480.jpg

艦橋の後ろ側の表示。この上はいよいよ、東郷長官や秋山参謀が立っていた艦橋が。

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艦橋です。その上の頂部の遮蔽物のないところに立って指揮をしていたというのです。遮蔽物がないので危険なようですが、当時の軍艦はそういうものだったようです。

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その下艦橋内部の操舵室は実際には入れませんので、窓の外から撮影していますが、この装置は当時のものだそうです。

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さて、そしてここが艦橋の上の頂部。数本の伝声管がありますね、いろんな指令がこの管を飛び交ったのでしょう。

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よく見ると床にプレートが打つ付けられています。これは日本海海戦時の東郷長官や秋山参謀の立ち位置なんです。敵弾や水しぶきが飛び交う中、戦闘中はこの場所を離れず指揮を撮っていたそうです。東郷長官は全く動かなかったので、戦闘終了時には、立っていた足の位置だけ濡れていなかったいうことです(坂の上の雲)が、小説なので誇張しているかもしれませんが、それくらい動かなかったということですね。吹きっ晒しだから怖いと思うんですが、さすがに肝がすわってたんですね。

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上の写真で一番奥のプレートが東郷司令長官の立ち位置、一番手前(左側)が秋山参謀の立ち位置です。

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そうそう、艦内を歩いているとこんな↓注意が。「幼児の手を離さないで下さい。」ではなく、「幼児を手放さないで下さい。」なんですよね。確かに軍艦の中ですから、通路は狭いし、階段はみんな角度がきついし、危ないところだらけですけどね^^;

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ということで、すっかり日本海海戦に浸かってきて楽しかった一日でした。記念艦三笠の艦上の構造物はレプリカだとはいっても、艦内部は当時の構造そのままの本物です。坂の上の雲を読まれた方は一度行ってみると感激すること間違いないと思います。

NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」は、今年も来年も続くし、最大の見せ場の日本海海戦はこれからですから、まだまだ観光客は増えるでしょうねぇ。

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Terry

ニミッツが救ってくれたんだよねえ・・・・・・当時の日本人、情けなさすぎ!
東郷、秋山のプレートには、恐れ多くて踏めませんでしたよ。
ところで、三笠の外の売店でZ旗の携帯ストラップを買って、今でも使用してるんですが、天下分け目の戦いが無いもんで、活躍しとりませんが。
by Terry (2010-06-29 10:58) 

茶の間おじさん

激動の明治、国家存亡を懸けた日露戦争。じゃが、戦争はもう懲り懲りじゃ。
by 茶の間おじさん (2010-06-29 21:26) 

ことり

すごい格好良いですね!!
青空のせいか海の上に浮かんでいるようです。
私もドラマの続きが気になります。
まだ先ですけど楽しみですね~
by ことり (2010-06-29 21:56) 

そーすけ

Terryさんこんばんは^^
そうそう、ニミッツさんがしてくれなければ、跡形もなかったかもしれませんなぁ。当時の日本人はあまりにも余裕がなかったのかもしれませんね。
あーー!売店寄ってくるの忘れた。
いやいやTerryさん、今夜にも明日にもあるかもしれませんよ♪「一層奮励努力せよ」って。
by そーすけ (2010-07-03 00:24) 

そーすけ

茶の間おじさん、どーもー。
私ももちろん戦争を賛美したりするつもりは毛頭ありません^^;
この時代は国家の存亡がかかっていたんですよね。みんなが危機感を共有してたんですねぇ。
by そーすけ (2010-07-03 00:32) 

そーすけ

ことりさん。
ことりさんも読了しましたか。(とっくにしてますよね^^;)
本も面白かったし、ドラマも楽しみだし。
坂の上・・・を体で感じて補完しようと、読んだら絶対行こうと決めてました。
遠かったけど行ってよかったです。
by そーすけ (2010-07-03 00:37) 

チヨロギ

NHK「坂の上の雲」は部分的にしか観ていないんですが、
モックンが船上で指揮を執るシーンはとても印象に残ってます。
あの船がこれですか~。カッコいいなぁ。
朝ドラ「ゲゲゲの女房」でも水木先生が戦艦のプラモづくりに熱中していますし、
日本の戦艦の美しさは多くの人を惹きつけてやまないようですね。
うちの亡くなった父親も海軍出身ということもあってか、戦艦好きだったようです。
しかし「幼児を手放さないで」って、スゴイ表現ですね( ̄ー ̄;
by チヨロギ (2010-07-03 12:06) 

そーすけ

チヨロギさんこんばんは^^
もっくんや阿部寛がカッコよくて、某大河より予算をかけた大作になっているので、見ごたえがあって面白かったです。
同名原作はもともと新聞連載小説なので、間延びもしないで次から次へと展開も早くて読んでも面白かったです。
チヨロギさんは通しては観ていなかったんですね。年末近くにはまた再放送もあるでしょうから、時間があれば是非に。
三笠はイギリス製なのですが、様式美というか全体的に日本式の美しさがありますね。太平洋戦争当時も軍用とはいっても、機能優先の無骨なアメリカの戦闘機に比べても、当時の日本の零戦みたいにフォルムが美しかった。結構このへんはドイツと似ているところもあると思うんです。
そうそう、「幼児を手放さないで」ってすごいでしょー^^;
そのくらい危ないところはいっぱいですけどね。
by そーすけ (2010-07-03 23:13) 

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